現在、ベトナム人は自分の子どもたちを海外留学に行かせたいという意欲は依然として強く高まっています。これまでは、英語の優位性により学生が就職で競争する機会が多かったため、アメリカ、イギリス、カナダなどの西側諸国に注目が集まっていました。これらの国には、世界のさまざまな国から毎年膨大な数の留学生が受け入れられています。
上記の国には、世界のさまざまな国から毎年膨大な数の留学生が受け入れられています。
その中、留学ビザとして入学したのに、明確な方向性を持たずに教育プログラムについていけず、当初の期待を達成できない学生も少なくありません。
さらに、留学生の急増は不動産市場、その他の公共サービスや雇用・労働市場にも負担を与えています。
本稿では、一部の留学生が多い国の留学生政策、またその政策がベトナム人留学生に与える影響について解説します。
1. なぜベトナム人留学生は留学したいか
主な理由は、ベトナムの家庭が常に教育に最大限の注意を払っていることです。新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けているにもかかわらず、ベトナムの家庭は依然として削減するつもりはなく、子供の教育により多く投資するために他の出費を犠牲にする傾向があります。
一方、2023年4月の世界銀行の発表によれば、ベトナムはわずか一世代で最貧国の一つから中所得経済に転じ、中流階級の規模拡大につながった。この現実と、近年多くのベトナムの大学の授業料を値上げすることにより、多くの家庭が自分の子どもを国内ではなく海外の教育機関を留学させることを検討しています。
ベトナム人学生が海外留学を選択するもう1つの重要な理由は、国内の失業率上昇と魅力的な給与を伴う専門的な仕事不足の問題が続いているからです。多くのベトナム人学生と家庭は、先進国への留学は学生の自己成長に役立つだけでなく、良質で安定した報酬がある仕事を見つけることができると信じています。
2. 直近留学生政策強化する国
・オーストラリア
オーストラリアは世界で最も人気のある留学先の一つです。2023年10月時点で、オーストラリアには746,080人の留学生がおり、最も多いのは中国、インド、ネパールからの留学生です。ベトナム人留学生は約31,000人以上で、第6位になっています。
留学生を含めた移民の急増により住宅市場が圧迫される中、政府は移民政策の大幅な見直し、
留学生に対する規制を継続的に強化します。
留学目的でビザが確実に使用されることを確保するために、経済支弁証明のレベルを二度引き上げました。
さらに、英語要件を強化し、留学生のためのGenuine Student Testという新たなテストを導入しました。留学ビザを申請するための英語能力の条件はIELTS 5.5から6.0になり、卒業後の就労ビザ申請のための英語能力の条件はIELTS 6.0から6.5になりました。
オーストラリアの大学も、新入学生受入危機のレベルに応じて 3 つのグループに分類されます。レベル 2 および 3 の学校でのビザ申請の処理は、レベル 1 の学校よりも遅くなります。
・イギリス
英国は留学大国の一つとみなされ、2022学年度には約680,000人の留学生が集まります。現在、留学生の学士号取得にかかる費用は約22,000ポンド(約441万円)で、国内学生の9,250ポンド(約185万円)の2倍です。医学部の場合は約 68,000 ポンド(約1,364万円)になります。英紙ガーディアンによると、留学生からの収入が多くの大学の収入の 5 分の 1 を占めています。
留学生は多くの教育機関にとって重要な役割を果たしているにもかかわらず、イギリスの留学ビザを申請する留学生数減少と並行し、英国政府の入国制限対策を強化しています。
更に、英国政府は留学生が卒業前に学生ビザから就労ビザに切り替えることを認めておらず、留学生は2年間、研究生は博士課程が3年間滞在できる就学後の就労ビザプログラムを見直しています。
政府は、今後留学ビザ経由で移民する外国人を防ぐため、留学生に対する経済的証明と英語能力の要件を強化する予定です。
・カナダ
カナダは、米国に匹敵し、留学生にとって最も魅力的な留学先のひとつです。2022年の統計によると、カナダの留学生の約40%はインドから来ており、中国人留学生が約12%で2位となっています。ベトナム人の留学生数は16,000人以上(約1,8%)です。
しかし、カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)は、留学生数の大幅な削減政策を実施し、2023年より35%減の36万件の新たな就学許可証の発行目標を設定しました。
そして、2024年9月1日から、留学生は現在の週40時間ではなく、イギリス (20時間) やオーストラリア (24時間) と同様に24時間のみ働くことが許可されるようになります。
3. 対策による留学生への影響
上記の政策が生まれる背景は、近年、それらの国に来る留学生の数が急増し、住宅や医療などの社会サービスに影響を与え、過密状態になり、民間の生活の質や仕事に大きな影響を与えているから、留学生の利益を保護することを目的としています。
正し、専門家らによると、イギリスやオーストラリアの雇用ビザの厳格化は、定住対策を見つけるために留学するものの、スキルに熟練していない人たちに最も大きな影響を与えると考えられます。
さらに、これにより各国での留学ビザの申請がより困難になる可能性があり、留学時間や卒業後に在留する機会も減少します。特にベトナム人誘致の切り札の一つは就労ビザなどの卒業後のビザであり、政策強化によりこれらの国に来るベトナム人留学生の数に影響を与えるはずです。
しかし、前述したように、これらの政策は、各地域に不可欠な職業を学ぶ優秀な留学生にとって、一切影響しません。 この新しい政策は、あまり優秀ではなく、卒業後も引き続き住み続けるためにはどんな仕事でもする学生に大きな影響を与えます。
4. 留学生の今後の方向性
最近のベトナム人学生に対する調査によると、アメリカは安定した政策のおかげで最も人気の留学先となっていますが、オーストラリア、イギリス、カナダは魅力を失っています。移民を受け入れるアメリカや他のヨーロッパの国などはこれから人気な留学先として選ばれます。更に、経済的に安定していない多くの家庭にとって、現時点では日本や韓国などのより安価な留学先も良い選択肢となるでしょう。
オーストラリア、イギリス、カナダの政府は、これらの対策を講じる際、外国人の留学の機会を完全に排除することではなく、留学生数の安定化を図り、安全かつ持続可能な生活環境を確保することを目的としています。
学業成績が優秀な学生は奨学金を確実に求めたり、オーストラリアの大学の直接入学政策などの政策を利用したりすることができます。
そのほかの学生は留学を考えるときは、まず留学中にお金を稼ぐことを期待するのではなく、よく考えて留学先を選び、次に経済支弁者が経済的安定を確保することが大切です。最後に、卒業時に需要よりも供給が多くなって失業につながるため流行りの仕事を安易に選択せず、自分の能力に応じて将来発展する可能性のある専門分野を選択する必要があります。