オーストラリア国立大学は2023年8月5日（ホーチミン市）と6日（ハノイ）にANU Vietnam Open Dayという現地の学生向けのオープンキャンパスのイベントを開催されました。
オーストラリア国立大学（The Australian National University、略称ANU）は、オーストラリア国内1位、QS世界大学ランキング2023でトップ30に入る名門大学です。
今回のイベントでは、ANUの入試部副部長のアレックス・ショー氏により、2024年7月から、ANUが指定されたベトナム高等学校の92校の学生募集事項の変更点について発表されました。審査書類の中は、高校卒業試験の結果が不要となり、代わりに高校3年生の成績評価GPAとIELTSの結果が最も重視されます。
出願資格は、92校の指定校の学生で、GPAが8,5/10以上で、IELTS 6.5以上かつ各スキルの個別バンドスコアは6.0以上です。奨学金を応募したい学生が上記の必須なもの以外、SATの成績証明書や国際数学オリンピック賞などの任意書類を追加で提出することができます。
ANUは入学希望者の高校成績評価GPAをATARに換算します。
以下のスコア換算表はベトナム指定校のGPAをATARに換算した点数を示します。
今回の変更点の主な理由はANUがもっと優秀な学生に出願して入学してもらうようにしたいからです。今まで７月期に入学したい学生が6月に行う高校卒業試験の結果が提出できず、ほとんど次年度の入学まで待てないから辞退する学生が多かったです。
またANUは過去の結果の調査により、高校卒業試験結果と高校成績評価GPAの違いはあまり見えなく、GPAと英語テストの結果だけでも十分正しく評価できると判断しました。
ANUは高校卒業試験結果免除によって、7月期の受験生数を増やすことを期待しています。
現在ANU以外、メルボルン大学やシドニー大学やクイーンズランド大学もベトナム高校卒業試験結果を利用せず、高校成績評価GPAと英語資格だけで審査しています。
過去にもSATのような標準化された試験結果提出や大学入学予備コースに1年間通うことを求めたこともありましたが、優秀なベトナム人学生を確保するためにどんどん入学審査が緩和されました。
現在日本の大学に直接入学できる学校が少しずつ増えてきたましたが、ベトナムにいる学生に対して入学審査が10年前の欧米圏の大学と同様にたくさんの基準を求めています。
これから日本語学習者の中、特に日本の大学進学を希望する優秀な学生を確保するために、ベトナムの募集ニーズに合わせることによって、将来日本の大学・大学院へ進学する学生数が増加することが期待できます。
